【考察と解説】イングレスの陣営とは何か

【考察と解説】イングレスの陣営とは何か
AGなら誰もが知っている通り、イングレスにはエンライテンド/レジスタンスという2つの対立する陣営があります。最初にどちらかを選ぶ際に簡単に説明があるので大枠はご存知の方が多いと思いますが、あらためてストーリーの視点から両陣営が何を主張し、なぜ対立しているのかを(考察を交えつつ)解説してみたいと思います。
またエクソジェナスであるシェイパーに抗うレジスタンスが、なぜ同じような存在であるナジーアを召喚しようとしているのかについても後述します。

https://support.ingress.com/hc/ja/articles/207441277-%E9%99%A3%E5%96%B6%E3%82%92%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%99%E3%82%8B
陣営を選択する – Ingress ヘルプ
公式のヘルプ画面、そしてイングレスの初期画面では比較的さらっと「シェイパーを受け入れるか、抗うか」といった説明がなされています。

それぞれの主張をもう少し掘り下げるには、クルーの発言が参考になるかと思います。彼女は2013年に2度にわたり陣営獲得のために争われ、ストーリー中で明確に思想を翻した唯一のキャラクターです。

#SaveKlue 1回目:レジスタンスが獲得
http://ingress.lycaeum.net/2013/03/20130304-041213-klue.html
#SaveKlue 2回目:エンライテンドが獲得
http://ingress.lycaeum.net/2013/08/20130811-053452-klue.html

ここではあくまで彼女自身の意見として両陣営の思想が語られていますが、レジスタンスはシェイパーを「侵略者」とみなしており、その支配に抗うことこそが 本来の人間らしさ を守ることだと考えています。対してエンライテンドはシェイパーを人類の「協力者」とみなし、彼らの啓示を得ることで 人間本来の力 を発揮することができると考えているようです。どちらもそれが人類のためであると信じているわけです。

では、この対立はいつから始まったのか?
古くは13マグナス/アンチマグナスの対立が何世代もの間続いてきたわけですが、それについては後述します。

http://ingress.lycaeum.net/2012/11/20121107-000000-chapeau.html
2012/11/07 誰が監視者自身を監視するのだろうか
ナイアンティック計画が発足した最初の時点で、シェイパーの存在はすでに認知されていました。この時点でまだシェイパーはただの研究対象であり、友好や敵対といった思想はなかったように思われます。

http://ingress.lycaeum.net/2012/11/20121117-000000-replicated.html
2012/11/17 複製
研究が進むにつれ、シェイパーが彼らのテクノロジーを逆に吸収して利用しているらしいことがわかってきました。このことがシェイパーの活動を阻止し、制御しようとする研究へと繋がっていきます。 つまりこの時点でNIAおよびナイアンティック計画は、レジスタンス側だったことになります。

http://ingress.lycaeum.net/2012/11/20121129-sow029z.html
2012/11/29 デジャヴ
一方、ナイアンティックから漏洩したスキャナーには改変が加えられていた事がわかりました。ローランド・ジャービスの声で、エンライテンドへの参入を促すメッセージが追加されていたのです。ここで明記はされていませんが、 この時スキャナーに陣営選択も追加された と見ていいのではないでしょうか。

http://ingress.lycaeum.net/2012/11/20121113-jarvis.html
2012/11/13 較正:ローランド・ジャービス
彫刻家であるジャービスはナイアンティック計画に参加する以前から、自身の作品のアイデアは自分自身の内からではなく、どこか他の場所からもたらされていると考えていました。そんな彼が、シェイパーの存在を受け入れることはごく自然なことであったのだと思います。

そのようにして、2つの陣営は生まれ、戦いの歴史が始まったのです。

ではレジスタンスとナジーアはどういった関係なのか。

翌年に入り、太古の昔からシェイパーの力を守り受け継いできた秘密結社「13マグナス」の存在が明らかになります。彼らの思想はエンライテンドとほぼ一致するものでした。
一方ナジーアの存在が明らかになったのは2014年のヘリオス・アノマリーが終息しようとしていた頃で、13マグナスに対立する集団「アンチマグナス」も同じ頃にその名が浮上しました。シェイパーとナジーア、13マグナスとアンチマグナスは長い対立の歴史を持ち、アンチマグナスはシェイパーへの対抗手段としてナジーアの召喚を試みてきたのです。つまり ナジーアを呼ぼうとしていたのはもともとアンチマグナス だったわけです。

http://ingress.lycaeum.net/2016/04/20160401-121639-pac.html
2016/04/01 ヤーハンの経歴
またアンチマグナスは、ナジーアは人類に優れたテクノロジーをもたらす存在であるとも考えていました。この点でレジスタンスとの思想の一致を見ることができると思うのです。

エンライテンドはシェイパーの力によって、人類そのものを進化へと導こうとしている。
これに対しレジスタンスはナジーアのテクノロジーを取り入れ、文明を進化させることで人類を未来へ導こうとしている。

無論両者は必ずしも一枚岩ではなく、ハンク・ジョンソンのようにADAのようなテクノロジーを否定しないエンライテンドもいれば、デヴラ・ボグダノヴィッチのようにあらゆる外部勢力、ひいてはXMをも否定するレジスタンスもいます。この2人に代表されるように 両者は明確に別れているわけではなく、緩やかなスペクトラムとなって分布している のだと考えられます。そこには矛盾など存在せず、それぞれが少しずつ違った場所に立っているだけなのではないでしょうか。

最後に、両陣営の思想を経たクルーが投げかけた議論をご紹介します。両者を分かつものは何なのか、両者が対立すること、あるいは協力することの有意性とは何か。陣営を選んだあとにも、私達が考え続けていくべきテーマなのではないかと思います。
http://ingress.lycaeum.net/2015/12/20151230-175145-klue.html
2015/12/30 ファクションの複雑性

#ProjectLycaeum #ingress

https://support.ingress.com/hc/ja/articles/207441277-%E9%99%A3%E5%96%B6%E3%82%92%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%99%E3%82%8B

コメント

  1. この図も陣営と思想の多様性に大きな問を投げかけている。私はA1, 全てを受け入れし者である。
    investigate.ingress.com - The Nine Faction Theory

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