オフィシャルRPEはどんな物語を紡いだのか

Originally shared by 後日明

オフィシャルRPEはどんな物語を紡いだのか

今年5月、アメリカ・カリフォルニア州はキャンプ・ナヴァロで展開された #13MagnusReawaken イベントでは「リモート・パーティシペーション・エクササイズ」だったか「リモート・パーティシペーション・エクスペリメント」だったか、 RPEと略される、TRPGっぽい何か が行われた。
私がオフィシャルRPEに強く興味を示してきたことは、その参加者の一人 Ishira Tsubasa が公開したキャラクター・シートの日本語化を試みたこと( https://plus.google.com/u/0/114284643521684433094/posts/CCjLZnPkZWb
)などから理解していただけると思う。

このオフィシャルRPEの内容は断片的にしか伝わってこなかったが、7月末、次回アノマリーに向けた物語の渦中にある Misty Hannah が関わったというサンディエゴ「エル・ポータル」でのマジックショーの場で、そのシナリオを収めた「何か」がエージェントたちの手に渡った…らしい。
そしてそれが、GoogleDriveにアップされた。
https://plus.google.com/u/0/+MarioValenzuelaII/posts/HWYXpKr7ye4

私はすぐにこのシナリオの翻訳に手を付け始めたが、果たして公開すべきか否か、迷いながらの作業となった。
だが、北米大陸を横断する皆既日食によるIngress界への影響も鎮静化し、アノマリー前とはいえ平日ど真ん中というこのタイミングをあえて選び、その内容をかいつまんで公開することとした。

オフィシャルRPEの中で起こった出来事が、Ingressの物語に直接関与する「真実」であるかどうか……それはきっと、キャンプ・ナヴァロより続いている #13MagnusReawaken が明らかにしていくのだろう。

翻訳・文章構成の確認をお願いした MailEaterをはじめ、常に新たな物語の情報を伝え考察していく Project Lycaeum (
https://plus.google.com/communities/114895616717291642123 )のメンバーに感謝したい。

-- D.A. Tomorow


⚠警告⚠
この投稿の内容は、今後、オフィシャルRPEをプレイヤーとして遊びたいという人には 完全なるスポイラー (ネタバレ)となります。閉じるなら今のうち。






///ここから///

先述の共有ドライブには、TRPGらしくシナリオが収められ、その数は3本におよぶ。場面場面で使われる巨大なヘックス・マップ(六角形で区切られたマップ)や、シナリオを進める中でプレイヤーに提示される手掛かりなども含まれている。
注目すべきはキャラクター・シート。13のアーキタイプそのものを元に作製されており、それぞれのアーキタイプらしい特殊能力を持っている。一連のシナリオでは、「パトロン」を除く12キャラクターが使用され、シナリオ1で使った6キャラクターは、シナリオ2、3には持ち越さないようだ。

【シナリオ1 キャンプ・ナヴァロでの出会い】
プレイヤー自身がいる場所──すなわち「キャンプ・ナヴァロ」そのものが舞台となった。
そこでプレイヤーたちが遭遇した P.A.シャポー は、ここがアノマラス・ゾーンであることを伝え、何者かがテクトゥルフ・モジュールを使ってポータルを作り出したことを告げる。そのポータルにこそ、新たな情報に結びつくものと考えた彼は、プレイヤーたちに助力を願う。だが、シャポー本人はその場で、次元の裂け目から伸びてきた触手に捕らえられ、裂け目の向こうに連れて行かれてしまった! 触手!触手ナンデ?!

プレイヤーたちはシャポーが残した手掛かりとかもろもろからキャンプ地を探索し、隠されたポータルを見つけ出すが、ハックすると次元の裂け目が再び現れ、吸い込まれてしまう。
吐き出された先は恐らく過去のキャンプ・ナヴァロ。ガレオン船に立てこもったスペイン人コンキスタドールたちと、原住民の戦士たちが戦いを始めようとしているまさにその時だった。戦いが始まると間もなく、ガレオン船のマストにくくりつけられたトーテム・ポールが、ダークXMの波動を放つ。
プレイヤーはコンキスタドールの一人から「これが必要になる」という言葉と共に帽子を手渡される。ダークXMの波動を止め、それを発していたのがプライム・オブジェクトであることに気付いた時、再び次元の裂け目が生じ、元の時代へ戻ってくる。

プライム・オブジェクトと帽子に導かれ、プレイヤーはナヴァロの秘められた地へ入り込み、彫像と化したP.A.シャポーを発見する。そこには謎の 剛力エクソジェナス触手クリーチャー が待ち構え、プライム・オブジェクトを奪わんとする。これを駆逐したプレイヤーたちは、シャポーの身体を元に戻し、彼からねぎらいの言葉を受けるが、再び開いた時空の裂け目に引きずり込まれ、ある施設を目にするのだった。

【シナリオ2 CERN、狂える地】
次元の裂け目の向こう側はCERN、ナイアンティック計画施設だった。
(シナリオ1のキャラクターたちは、次元の裂け目の向こう側から、プライム・オブジェクトをこちら側に放り入れてここで退場し、プレイヤーが操るキャラクターはシナリオ1で使用しなかった残りのキャラクターとなるようだ)

プレイヤーたちはHAZMATスーツ(耐危険性物防護服)を着込んで誰だか分からなくなっていた ハンク・ジョンソン に遭遇し、この地がアノマラス・ゾーンになっていることを教えられる。ハンクはADAの再起動、そして「アバドン・マグナス」の捜索の手助けを求める。だが気を付けろ、ここには防衛用ドローンと、ダークXMに侵されたHAZDATAのゾンビがいる! アイエエエ!! ゾンビ?! ゾンビナンデ?!

ナイアンティック計画研究員の幻を見たり、謎の回路基板を手に入れたりしながら、プレイヤーたちは「スペクトラム・ラボ」へ侵入する。そこでいささかややこしい謎を解き、箱に収められたダークXMを放つ回路基板を手に入れる。

さらに地下深くに潜入したプレイヤーたちが、無機物と有機物で組み上げられた塔をゴニョゴニョすると、それはダークXMを放ち、それ故にかドローンが襲ってくる。撃退したドローンが残したものを使ってあれやこれやすると、塔は瓦解しADAが解放される。ADAは、塔が オリバー・リントン=ウルフのテクトゥルフ の破片を再構築しようとして失敗したもので、ADA自身も塔の調査をしようとして失敗し、再帰的ループに陥っていたのだと言う。
ハンクとも再会したプレイヤーは、ADAが開いたアバドン・チャンバーへのエレベータに乗り、さらなる地下深くを目指す。エレベータから降りると、その先の扉には「*ABADDON*」と記されていた…。

【シナリオ3 始まりの時】
次元の扉が開き、辿り着いたのは、フェニックスのモザイクが床一面に広がる、洞窟の中の巨大な一室だった。そこには オブシディウスシビュラシュファクス (覚えているだろうか?)を始めとしたさまざまな像があり、これらに何かはめ込んだり、スフィンクスにどこかで聞いたようなコードを入力したり、でっかいアレキサンダー像とアバドン像をあれやこれやしたり、ローマに関わる謎を解いたりする。

その謎に導かれてCFを張ったプレイヤーは、なんでか知らんけど動き出したフェニックスと戦う。なんとかやっつけて次の謎に挑んだらギリシャの兵士に取り囲まれて絶体絶命!そこに甦ったフェニックスが殺意を持って襲ってきた。なんとか再生フェニックスを退けたと思ったら、最後のダークXMだいばくはつでプレイヤーを石化させてしまう。アイエエエ!! デッドエンド?! デッドエンドナンデ?!






おかしいな、意識があるぞ。っていうか俺たち幽体離脱してない? そう思って回りを見回すと、痩せた男がご登場。なんとなく アイツっぽい雰囲気のソイツ はプレイヤーたちに「よ゛いふいつ゛いやる゛とみ゛ち゛てえふていわ(注:暗合化してあります)」と告げる。

Ω ΩΩ<な、何だってー!

プレイヤーの肉体は「アバドン・チャンバー」の中に捕らわれ、アーティファクトとなる。そして次のマグナス…「アバドン・マグナス」が生まれる。痩せた男がその「パトロン」となって。

[シナリオはここで終わっている]

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