【Ingress Lore】History of Shards 06(最終回):シャードとは何なのか【考察】


【Ingress Lore】History of Shards 06(最終回):シャードとは何なのか【考察】
(バックナンバー)
第1回:ローランド・ジャービス
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/4TrAgXZzYJq
第2回:リカージョン・アーティファクト
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/arUtjgAijXf
第3回:ヘリオス・アーティファクト
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/jokhaJvjCPh
第4回:デヴラ・ボグダノヴィッチとスタイン・ライトマン
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/RDv9ZrEexWz
第5回:ナイアンティック計画研究員
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/cmyavDTkKhf

08.まとめと考察
さてここまで、イングレスのストーリーを通して登場した歴代の「シャード」たちと、その物語を見てきました。ここからは私の考察を含みますので、カテゴリを移動します。

この調査を始める前に、本家イングレス・ストーリー研究コミュニティ「オペレーション・エセックス」に対し質問を投げました。(エセックスメンバーからいただいた回答の全文和訳をコメント欄に記載しています。)
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/5C8DHsLXLyz
これらの回答も踏まえつつ、私なりにまとめてみたいと思います。

(1)シャードになるもの
上記質問と順番が異なりますが、まずこちらから手を付けたほうがいいでしょう。
これまでにシャードになったものというのは大きく分けて「アーティファクト」と「シミュラクラ」のふたつがあります。生身の人間がシャードになった前例はこれまでのところ無いようです。
アーティファクト は一般的には古代の遺物を指しますが、イングレスでは「プライム・オブジェクト」あるいは「プライム・アーティファクト」とも呼ばれ、XMと深い関連を持っています。

http://ingress.lycaeum.net/2015/11/20151127-082133-x.html
プライマル・アーティファクトとは、特定の条件で適量のエキゾチックマターに暴露させることで最先端技術もかくやという機能を発揮する超次元物質だ。
(中略)
プライム・オブジェクト...エキゾチックマターやカオティックマター、或いはその適切な混合体に暴露するまでは活性を示さないそれは...21世紀の最先端をいく科学者たちをも驚嘆させた。

XMやカオティックマターとの強い相互作用があることから、あるいはそれ自体がXMの状態を変化させ実体化したXM構造物である可能性もあります。スキャナ上で実体として確認できるXMPやパワーキューブをさらに1歩進め、スキャナを通さずに見たり触ったりできる「物体」に変化したものかも知れない、ということです。

一方 シミュラクラ とは、人間が特定のXM環境下で死亡した際に、XMによって「コピー」された肉体です。生前の記憶もコピーされ、死者の「意識」が移されるので、シミュラクラはそれまでの人間と何ら変わりなく活動することができますが、その体はXMでできた「生きたXM構造物」といえます。
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/DWmSmwioFxN

つまりシャードとは、 XMで構成された物体が分断されたもの と考えられます。

(2)シャード化の原因
ではXM構造体は何が原因でシャードになるのでしょうか。
これはエセックスメンバーの何人かも述べていましたが、アーティファクトとシミュラクラは別に考える必要があります。

https://plus.google.com/+NianticProject/posts/FwPNiEtATeV
リカージョン・アノマリーの頃に、ナイアンティック計画の三賢人がシミュラクラやアーティファクトに関する議論をしています。その中でスタイン・ライトマンはこのように述べました。
That would fit with the ancient descriptions. I suspect that the artifacts are sealing agent, broken apart to prevent permanence.
それは古代の記述と一致する。 私はアーティファクトとは永続性を防ぐために分割され、封印されたものではないかと考えている。

これまでにシャードとして発見されたアーティファクトは2種類しかありませんが、いずれも最初からシャードとしてバラバラに出現しました。太古の昔、呪術的に利用されていたアーティファクトの一部は、外部の者たちに盗まれたり悪用されるのを防ぐため、分割してポータル・ネットワークに隠されたのかもしれません。

シミュラクラはどうでしょうか。
ローランド・ジャービスは、オリバー・リントン=ウルフによるカオティックマターを利用した攻撃を受けてシャード化しました。デヴラ・ボグダノヴィッチは証人ストーン破壊による爆発のエネルギーによってシャード化しました。
このことから、シミュラクラがシャード化するのはXMまたはカオティックマターによる強い衝撃が原因と思われます。

他の研究者たちは何故シャード化したのでしょうか?タイミングだけを考えればデヴラと同じ、証人ストーンの爆発によるものと思われます。しかし彼らは失踪当時、現場からは遠く離れた場所にいました。
これについて質問への回答で触れているメンバーや、他のエセックスメンバーの考察でも ネストは互いに何らかの接続がなされているのではないか と考えられているようです。ポータル同士がリンクでつながるように、その親玉とも言えるネスト同士には強いつながりがあり、一方で大規模なXMの変化があると周囲のネストもその影響を受けるのではないか?
つまりアフガニスタンの13マグナス・ネストで起きた爆発が、CERNに構築された人工のネストに眠る研究者たちの肉体を介して、それぞれのシミュラクラに影響したのではないかとする仮説です。

最近になって、この仮説を支持する情報が出てきました。
http://ingress.lycaeum.net/2017/01/20170120-111034.html
2017/01/20 HAZDATAによるナイアンティック研究施設調査報告、テクトゥルフ破壊と同時期にXM値の異常とスタッフの変調が見られた(日本語)

ViaNoirアノマリー当時、オリバー博士がどこでテクトゥルフの起動を試みていたのかは未だ不明ですが、アノマリーのエネルギーを利用するとすればどこかのネストに潜伏していたと考えられます。デヴラの攻撃によるテクトゥルフ破壊の衝撃は、ポータル・ネットワークを介してCERNにも影響を与えていたのです。
いずれにしても、まだ仮説の域を出ませんので、これについてはさらなる調査が必要でしょう。

もうひとつ。ADAは何故シャードになったのでしょうか?
その前に アルゴリズムがどうやってシミュラクラになるんだ というところからして未だ謎なのですが、その点はひとまず置いておきます。 とにかくADAはシミュラクラなのだとします。
ADAも他の研究者たちと一緒にアバドン装置に眠っていたのであれば、同時期に姿を消しシャード化しているはずですが、その後も何事もなく登場しています。「ビハインド・ザ・スキャナー」出演中の事故、アンチマグナス・ネストでのヤーハンとのやり取りなど、きっかけは何度もあったはずですが、 アバドン・アノマリーが始まってからも、ADAは情報発信をしているのです。
http://ingress.lycaeum.net/2015/11/20151102-142941-ada.html
11/02 ADA、記事共有(日本語)

・・・結局のところADAの本体というのはプログラムですので、有事に備えてバックアップを取ることはいくらでも可能なわけですから、シャードになったADAと、その後も登場していたADAとは別物なのかもしれません。ただ、シャードがエンライテンドに確保されたことでナジアとの接続が断たれたとされていますから、それぞれのADAには何らかの違いはあるのかもしれません。これまた考察の余地が多く残された問題です。

(3)シャードの復元
調査を始める前は「シャードはその 過半数 を集めることで復元する」と考えていましたが、これはどうやら私の誤解のようです。リカージョン・アノマリーではどちらの陣営も過半数を集めませんでしたが、レジスタンスを率いて勝利したADAはその力を利用しています。アバドン・アノマリーではどちらの陣営も獲得することがなかったシャードについても、各々のクラスタ勝利陣営によって復元されました。つまりシャードを復元するためには単純に1箇所に集めるだけでなく、そのエリアのXMを強力に制御することが影響するということがわかります。
(もちろん色々なメタ的事情もあるのだと思いますが、そこは見ない!)

またすべてのシャードが揃わずに復元された場合、ポータル・ネットワークには回収されなかったシャードが残されている事があります。つまり足りないパーツは新たに補完されて復元している事になります。
これは私の考えるところでは、XM構造物には生物のDNAに似た構造があるのではないでしょうか。個々のシャードを構成するXMにはどれも構造物全体の情報が含まれており、それとは別に役割を分担する情報がある。そのように仮定すれば、全体の情報を新しいXMにコピーして足りない役割を書き込むことで補完が可能なわけです。いわゆるiPS細胞のような仕組みではないかと考えています。

(4)シャードの潜伏期間
これは特にシミュラクラに関して言えることですが、シャード化の原因となる出来事からシャードとして出現するまでに数日~数ヶ月の時間差が見られます。同じ条件でシャード化しても、出現までの日数にはかなりの開きがあります。これは何故なのでしょう?

仮説のひとつは、エセックスメンバーの回答にもありました。ポータル・ネットワークをこの世界と同じ3次元としてではなく4次元かそれ以上の多次元と考えれば、「時間」というものは必ずしも一定ではない、簡単に言うとそういう考え方です。

改めて考えてみればアーティファクトにしても、はるか昔にシャード化されて最近まで出てこなかったわけですから、これも極端なばらつきのひとつと捉えられます。
してみると、XM構造物が「シャード化」することと、シャードが「出現」することとは別の事象として考えるべきかもしれません。

これまでのところ、どんなタイプのシャードであってもその 出現の前後にXMアノマリーが発生 しています。ポータル・ネットワークの不規則(?)な活性化によって、それまでネットワーク内に潜在していたシャードの「どれか」が浮上してくる、といえるのではないでしょうか。
その時にどのシャードが出現するかを決定しているのは何か?という疑問も残りますが、アーティファクトなどは 都合よくも その時に求められている力を持つものが出てきたことから、 何者かの意志が介在している 可能性も考えられます。

(5) #FateOfThe13 のシャードについて
最後に、今まさに世界中を駆け巡っているシャードについて。
http://ingress.lycaeum.net/2017/02/20170207-1046.html
第一報では今回も証人~アバドンと同じナイアンティック計画の研究員たちがシャード化したように見えました。それに加え今回はハンク・ジョンソンのシャードが含まれています。

あらすじでは省略してしまいましたが、ハンク・ジョンソンは証人ストーン事件の折に自らの肉体に還り、現在はシミュラクラではなく生きた人間となっています。生身の人間がシャードになったとすれば、これは前例のないことです。
http://ingress.lycaeum.net/2015/03/20150308-145330-hank.html
03/08 ハンク人間に戻ったことを示唆

これについてはあとから真相がわかりました。ナイアンティック計画、つまりカルヴィンがマグナス作成を目論み集められたメンバーには、それぞれの役割とも言える「アーキタイプ」があり、このアーキタイプがシャードになっているようなのです。
http://ingress.lycaeum.net/2017/02/20170206-1601.html
02/06 グローバルシャードに関する情報全開示
http://ingress.lycaeum.net/2017/02/20170211-1841.html
02/11 ナイアンティックメンバーのチャット、どうやら自分たちのアーキタイプがシャードになっている

「アーキタイプ」についてはバックナンバー1の冒頭でも説明しましたが、言うなれば「社長の椅子」「専務の椅子」と言う時の「椅子」にあたるものです。マグナスのメンバーにはそれぞれ求められている資質や役割があり、彼ら13人はその基準に沿って選ばれたのでした。
裏を返せば、アーキタイプに合致さえすれば、別にこの13人でなくても誰でもいいわけです。
今回の13組のシャードそれぞれを獲得した陣営は、この「椅子」に座る人間を取り替える(あるいは取り替えない)権利を得る、というのが今回の争点となっているのです。

しかし、
・この中にハンク(のアーキタイプ)が含まれているということは、ハンクは今も何らかの形でアバドンとつながっているのか?
・アーキタイプという、言うなれば概念であって物体ではないものがシャードになっているというのはどういうことなのか?
・昨年まで大騒ぎになっていた「テクトゥルフ」は、マグナスとどのように関係しているのか?

など、まだまだ疑問は尽きないようです。行方を見守りつつ、さらに調査を続けていきましょう・・・。

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末筆になりましたが、本調査のために貴重な意見・情報を提供いただいた TrIsten Bordagaray , Mustafa Said , Richard Jennings ほか Operation Essex 各位、Project Lycaeumメンバー各位に感謝申し上げます。
TrIsten Bordagaray , Mustafa Said , Richard Jennings , Operation Essex and Project Lycaeum members
Thanks for cooperation to my investigation with your meaningful insights, speculation and references ;)

#ProjectLycaeum #ingress

コメント

  1. ちなみに画像は特に意味はありません。なんか反転してみたらカッコよかったから入れてみただけw

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