【シミュラクラとは何か?】総合まとめ
本国のIngress調査コミュニティ・オペレーションエセックスメンバーである Mustafa Said 氏が、現時点で判明しているシミュラクラに関する事実と、そこから考えられる可能性について総合的なまとめを投稿されました。
また本コミュニティメンバーの GreyWagtail ENL Agent さんが大変わかりやすく翻訳をしてくださっています。
Mustafa Said
GreyWagtail ENL Agent
Thanks a lot! Amazing work!
バックストーリーにおいて非常に重要な意味を持つ「シミュラクラ」について、日本のInvestigatorsにもぜひ知っていただければと思います。
#ingress #backstory_jp
Originally shared by GreyWagtail languAGEnt
以下は Mustafa Said によるシミュラクラに関する研究の日本語訳である。
https://plus.google.com/+MustafaSaid/posts/X8ziC6zMnsA
XMシミュラクラの性質について
はじめに
2016年11月21日のスレッドで、日本の調査員 MailEater がXMシミュラクラに関して投稿した内容について、エドガー・アラン・ライト博士が返信した。その返信の最後で、博士はこのように記している。「やはり、学識や知識がさらに必要なようだね。」
僕はどう考えても学者ではないが、XMシミュラクラに関する現時点までの包括的なまとめを作ってみることにした。このまとめは、シミュラクラという神秘的かつ独特な現象について、我々に与えられた「調査」資料内にある多くの文書についてデータ処理・統合するものである。
この投稿の目的を果たすため、参考文献リストも載せることにする。出典を注意深く読み通してほしい。このまとめから抜けているものがあれば教えてほしい。
画像はすべて調査員 Achim S. から提供されたものだ。ありがとう。
起源
シミュラクラとは何かを説明するには、まず、誰/何がこれを使っているのかから始めるのがよさそうだ。我々の「調査」で、シミュラクラやその作成過程について実際に見たのは、わずか二つのグループにおいてのみである。もっとも、その他にも関わっている人たちがいる可能性は残されているが。
二つのグループとは、13マグヌスとアンチマグヌスである。これら二つの結社はこれまでの歴史を通じて存在してきたようである。13マグヌスについてハンク・ジョンソン( Hank Johnson )は大学院生時代に「古代・中世型の秘密結社であり、証明されたことはないが、何世紀にもわたって様々な文化において数々の名称において検討される対象となってきた」と述べている。{1}
ジーク・カルヴィンはもう一歩進め、この結社は「複数の結社内部に」潜んでおり、「様々な名称やみせかけのもと、人類の歴史を通して分派や再編成」してきたという。{2}
マルティン・シューベルト博士( Martin Schubert )の言葉によれば、13マグヌスが関与していた知識とは「古代のアルゴリズムである。それがあれば、正確なシェイパー・グリフや必要なポータル、エキゾチックマターの必要量などを思い通りに推定することが可能となる」。{3}
もちろん、我々がすでに知っているとおり、13マグヌスの儀式によって、元の形とは異なるものの、人を生き返らせることができる。
シミュラクラ形成にアンチマグヌスが関与していたかどうかについての直接的言明は行われたことがない。現世代のアンチマグヌス指導者であるジャーハンは、過去のいずれかのサイクルでシミュラクラとして存在していたハンクを知っていた可能性がある。{4}
方法
シミュラクラを使っているグループはわかった。とすれば、次の疑問が出てくる。どうやって作っているのだろうか。
シミュラクラを作るには様々なものが必要となるようだ。
第一に、「マグヌス」もしくは「ネスト」ポータルと呼ばれているものだ。これはポータルではあるものの、シミュラクラ形成プロセスの中心としてのみ使われているようである。これらのポータルは古来のものと思われる。たとえば、アフガニスタンで13マグヌスが使用し、ハンクをシミュラクラに変えた場所のネストポータルである。(Origins コミックの第一の画像参照)
ネストの別の特性として、ナジア(とおそらくはシェイパー)の次元に至る出入口としても使えるということだ。ジャハーンはアフガンのネストを使ってそうしようとしたが、失敗した{5}。ジャハーンはまたペルセポリス市の廃墟内にあるネストを使って再び試みた{6}。
さて、かつてネストは通常のポータルと似ており、多くは人工のものだが屋外に行かなければならないなど自然界で見つかることが多いものだったと思われる。しかし、アバドン・アノマリーでそれは変わり、まったく新しいものが導入された。
高等生物学的次元増加結節点(The Advanced Biological Augmentation Dimensional Node)、すなわちABADNである。これはマグヌス・ネストのハイテクによる復元だ{7}。ジーク・カルヴィン博士がこれを作り上げ、ナイアンティック施設の内部に収め、自分自身も含めた研究社全員をシミュラクラに変えてしまった。カルヴィン博士はアンチマグヌスの一員であり、その目的を果たそうとしたものと考えられる。
基本的に、ネストは自然の方法によっても、技術的な方法によっても形成されうる。
第二に、可能性として、何らかの形でダークXMまたはカオティックマターが必要かもしれない。ハンクはイングレスレポートのビデオの中で、ダークXMについてこう語っている。「アフガニスタンで射殺された後にも私が生きられるようになったプロセスでダークXMが使われたかもしれないと思っている」{8}
この考えを裏付ける資料が三つある。第一に、復活にあたって自分の身に起こったことについてハンクが語っている投稿だ。「アズマティは、13マグヌスについて知っていることすべてを話してはくれていなかった……内陣へと私をひきずって行き、そこでダークXM物体を起動し、最善の方法で私を救ってくれたのだ」{9}
これを証明する第二・第三のポイントは、Tycho C.の描いた「Ingress: Origins」の頁である。問題のページは、元投稿のアルバムに入れてある。二つ目の画像は、ユエン・ニィがフーロン・トランスグローバル社( Hulong Transglobal )所有の秘密施設に連れてこられ、人をダークXMに曝露させて効果を探ろうというのがオリヴァーの考えだと告げられる場面だ。そのあとのページでは、デヴラ・ボグダノヴィッチ( Devra Bogdanovich )とオリヴァー・リントン=ウルフとの対立が描かれている。デヴラは、通常のXMではなくダークXMがどれくらいこの施設にあるかを尋ねている。オリヴァーは、ナイアンティック・ラボには十分なダークXMがなかったため、ラボ内のポータルからのカオティックな流れを増大させようとしていたのだ、と答えた。
カオティックマターとエキゾチックマターが併用して使われるという考えが紹介されたのは、これが最初ではない。2013年10月、リントン=ウルフは自作のダークXM兵器をローランド・ジャーヴィス( Roland Jarvis )に対して使った。それにより13マグヌス・アノマリーが始動し、ポータルからジャーヴィスが復活したのである。
それよりも新しい発見としては、アバドンの期間にジャハーンがグスマンの邸宅を襲撃したときのことを描いた「盗賊(The Thief)」文書の一部がある。ここで、原初のアーティファクトは「エキゾチックマターまたはカオティックマター、もしくはその二つのちょうどいい量の混合物」を必要とし、その可能性を秘めた混合物ができあがったとき、活性化したアーティファクトは「数多くの別次元への扉を開く鍵……比類のない力を持つ兵器……意識を運ぶもの、そしておそらくはそれ以上のもの」となったのである{10}。
さて、シミュラクラを作るために必要な第三の、そして最も重要なものとは……死である。シミュラクラになるべき人は、ネストポータルの近くで死ぬ必要がある。
ハンクはシミュラクラになる過程の代表例といえるが、IQテックリサーチ社( IQTech Research)のための任務遂行中にアフガニスタンで射殺された。この投稿の参考文献リストにあるノミヌスの映画脚本にハンクの最後の瞬間が書かれている{11}。また、この元投稿のアルバムには「Ingress: Origins」のページも入れてある。
特性/能力
シミュラクラを誰が使い、どのように作るかはわかった。次の疑問は「なぜ」である。人はシミュラクラになることによって何が得られるのか。
第一に、シミュラクラになることによって、一種の不死者となる。2016年11月24日、エドガー・アラン・ライト( Edgar Allan Wright )はこのように語った。「シミュラクラが損傷したとしても、超次元的存在であるため、その損傷は時を超えて原型に〈同調〉する。チューリッヒ駅の事件後のジャーヴィスの肉体から、このように推測している。もっとも、他の理論もありえるだろう」
これによれば、シミュラクラは傷ついたとしても致命的にはならない可能性がある。
この断片的な知見からの臆測でしかないが、シミュラクラがXM構造体であることから考えると、シミュラクラは地球上のポータルネットワークやエキゾチックマターの流れに対する独特の感受性を持っているのではないだろうか? ポータルの近くではどのように感じ、どのような経験をするのだろうか?
再帰
いわゆる不死性を与えられたシミュラクラは、致命的な損傷を受けたとしても生き延びるが、それでも危険にさらされる。XM構造体は時間が経つにつれて記憶が不安定化し、1331日後にはもはやその形をとどめることができず、再帰(リカージョン)という事態にさらされねばならない。そのとき、構成された肉体は、不安定状態からリセットされる。
この際の危険として、この1331日サイクルの間に蓄積された記憶は抹消され、肉体を捨てたときの精神状態に巻き戻るということがある。
危険はあるのだが、この危険に備える方法があるということに注目するのは重要だろう。ハンクはいろいろな人物、たとえばリントン=ウルフ、アズマティ、ナイジェル・モイヤーに加えてエージェント有志と協力して、自分の人生における特別な場所からクロス・プレインズの集中点へのポータルリンクを作って、記憶を保持しようとした。{12}
これを書いている現時点でわずかな情報しかなく、少々わかりにくい方法だが、個人の記憶を保存できる「ヴォールト」という未知のXM構造体もある。{13}
戻すための方法といくつかの臆測
シミュラクラ状態をひっくり返す方法は2つあるようである。
第一は、再帰(リカージョン)アーティファクトを手に入れることである。これは17個から成るXM構造体で、その大部分またはすべてを手に入れて活性化させることで、シミュラクラを人間に戻せる可能性がある。
第二の方法は、シミュラクラの元の肉体を含むネストが破壊され、シミュラクラがそのネストに近いところにいる場合である。アズマティはハンクが中にいる状態でアフガンのネストを破壊したため、ハンクはシミュラクラであることをやめ、人間に戻った。{14}
結論
これは、シミュラクラについて最も広範なまとめになっている(とうれしい)。これは生きたアーティファクトとなるようにしたい――つまり、シミュラクラに関する新しい情報が公開されたら随時更新していきたい。
シミュラクラはXMの世界における特殊で途方もない現象である。その発見については、ナイアンティック研究者すべてによるものだ。
参考文献リスト:
{1}-Underarcated; college transcripts between Calvin and Johnson which would lead to Calvin selecting him for the Areciebo study: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/62MWByfPmrE
{2}-Calvin 13MAGNUS memo- https://plus.google.com/+NianticProject/posts/W3iv7rQXAeH
{3}-13MAGNUS NOMAD episode feat. Dr. Schubert: https://youtu.be/Q46_58xAr8s?t=1m56s
{4}-Hank rememebering seeing Jahan- https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/57Yvy6R8cZc?sfc=true
{5}-Shonin Ceremony: https://youtu.be/Of4MnlEEb1I?t=1m16s
{6}-Omnivore intercept about Jahan in Persepolis: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/U3Gi6t1gyV6
{7}-ABADN map: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/gLpdb5eUoLe
{8}-Ingress Report, Sept. 03 2014. Start of Hank recording: 5:48- https://youtu.be/UiyvXZ1pzb8?t=5m48s
{9}-Hank G+ post regarding his conversion into a simulacrum: https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/aU9Ri1Pb8PT
{10}-The Thief page: https://storage.googleapis.com/truthseeker/TheThief/ds7droorkhq9m352uyl5xiqtfdaoaxrg04y2ie4e.png
{11}-Nominus screenplay: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/L9V4tDebpBd
{12}-Hank Johnson Link Operation- https://plus.google.com/+NianticProject/posts/X2nWZN9zrLN
{13}-Vault: https://plus.google.com/+HRichardLoeb/posts/8CEHTVBRBdn
{14}-Hank confirming he is human- https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/Zr4TGJKm9Go?sfc=true
日本語訳:2016年12月6日 G.W.ハッポー a.k.a. Agent GreyWagtail
本国のIngress調査コミュニティ・オペレーションエセックスメンバーである Mustafa Said 氏が、現時点で判明しているシミュラクラに関する事実と、そこから考えられる可能性について総合的なまとめを投稿されました。
また本コミュニティメンバーの GreyWagtail ENL Agent さんが大変わかりやすく翻訳をしてくださっています。
Mustafa Said
GreyWagtail ENL Agent
Thanks a lot! Amazing work!
バックストーリーにおいて非常に重要な意味を持つ「シミュラクラ」について、日本のInvestigatorsにもぜひ知っていただければと思います。
#ingress #backstory_jp
Originally shared by GreyWagtail languAGEnt
以下は Mustafa Said によるシミュラクラに関する研究の日本語訳である。
https://plus.google.com/+MustafaSaid/posts/X8ziC6zMnsA
XMシミュラクラの性質について
はじめに
2016年11月21日のスレッドで、日本の調査員 MailEater がXMシミュラクラに関して投稿した内容について、エドガー・アラン・ライト博士が返信した。その返信の最後で、博士はこのように記している。「やはり、学識や知識がさらに必要なようだね。」
僕はどう考えても学者ではないが、XMシミュラクラに関する現時点までの包括的なまとめを作ってみることにした。このまとめは、シミュラクラという神秘的かつ独特な現象について、我々に与えられた「調査」資料内にある多くの文書についてデータ処理・統合するものである。
この投稿の目的を果たすため、参考文献リストも載せることにする。出典を注意深く読み通してほしい。このまとめから抜けているものがあれば教えてほしい。
画像はすべて調査員 Achim S. から提供されたものだ。ありがとう。
起源
シミュラクラとは何かを説明するには、まず、誰/何がこれを使っているのかから始めるのがよさそうだ。我々の「調査」で、シミュラクラやその作成過程について実際に見たのは、わずか二つのグループにおいてのみである。もっとも、その他にも関わっている人たちがいる可能性は残されているが。
二つのグループとは、13マグヌスとアンチマグヌスである。これら二つの結社はこれまでの歴史を通じて存在してきたようである。13マグヌスについてハンク・ジョンソン( Hank Johnson )は大学院生時代に「古代・中世型の秘密結社であり、証明されたことはないが、何世紀にもわたって様々な文化において数々の名称において検討される対象となってきた」と述べている。{1}
ジーク・カルヴィンはもう一歩進め、この結社は「複数の結社内部に」潜んでおり、「様々な名称やみせかけのもと、人類の歴史を通して分派や再編成」してきたという。{2}
マルティン・シューベルト博士( Martin Schubert )の言葉によれば、13マグヌスが関与していた知識とは「古代のアルゴリズムである。それがあれば、正確なシェイパー・グリフや必要なポータル、エキゾチックマターの必要量などを思い通りに推定することが可能となる」。{3}
もちろん、我々がすでに知っているとおり、13マグヌスの儀式によって、元の形とは異なるものの、人を生き返らせることができる。
シミュラクラ形成にアンチマグヌスが関与していたかどうかについての直接的言明は行われたことがない。現世代のアンチマグヌス指導者であるジャーハンは、過去のいずれかのサイクルでシミュラクラとして存在していたハンクを知っていた可能性がある。{4}
方法
シミュラクラを使っているグループはわかった。とすれば、次の疑問が出てくる。どうやって作っているのだろうか。
シミュラクラを作るには様々なものが必要となるようだ。
第一に、「マグヌス」もしくは「ネスト」ポータルと呼ばれているものだ。これはポータルではあるものの、シミュラクラ形成プロセスの中心としてのみ使われているようである。これらのポータルは古来のものと思われる。たとえば、アフガニスタンで13マグヌスが使用し、ハンクをシミュラクラに変えた場所のネストポータルである。(Origins コミックの第一の画像参照)
ネストの別の特性として、ナジア(とおそらくはシェイパー)の次元に至る出入口としても使えるということだ。ジャハーンはアフガンのネストを使ってそうしようとしたが、失敗した{5}。ジャハーンはまたペルセポリス市の廃墟内にあるネストを使って再び試みた{6}。
さて、かつてネストは通常のポータルと似ており、多くは人工のものだが屋外に行かなければならないなど自然界で見つかることが多いものだったと思われる。しかし、アバドン・アノマリーでそれは変わり、まったく新しいものが導入された。
高等生物学的次元増加結節点(The Advanced Biological Augmentation Dimensional Node)、すなわちABADNである。これはマグヌス・ネストのハイテクによる復元だ{7}。ジーク・カルヴィン博士がこれを作り上げ、ナイアンティック施設の内部に収め、自分自身も含めた研究社全員をシミュラクラに変えてしまった。カルヴィン博士はアンチマグヌスの一員であり、その目的を果たそうとしたものと考えられる。
基本的に、ネストは自然の方法によっても、技術的な方法によっても形成されうる。
第二に、可能性として、何らかの形でダークXMまたはカオティックマターが必要かもしれない。ハンクはイングレスレポートのビデオの中で、ダークXMについてこう語っている。「アフガニスタンで射殺された後にも私が生きられるようになったプロセスでダークXMが使われたかもしれないと思っている」{8}
この考えを裏付ける資料が三つある。第一に、復活にあたって自分の身に起こったことについてハンクが語っている投稿だ。「アズマティは、13マグヌスについて知っていることすべてを話してはくれていなかった……内陣へと私をひきずって行き、そこでダークXM物体を起動し、最善の方法で私を救ってくれたのだ」{9}
これを証明する第二・第三のポイントは、Tycho C.の描いた「Ingress: Origins」の頁である。問題のページは、元投稿のアルバムに入れてある。二つ目の画像は、ユエン・ニィがフーロン・トランスグローバル社( Hulong Transglobal )所有の秘密施設に連れてこられ、人をダークXMに曝露させて効果を探ろうというのがオリヴァーの考えだと告げられる場面だ。そのあとのページでは、デヴラ・ボグダノヴィッチ( Devra Bogdanovich )とオリヴァー・リントン=ウルフとの対立が描かれている。デヴラは、通常のXMではなくダークXMがどれくらいこの施設にあるかを尋ねている。オリヴァーは、ナイアンティック・ラボには十分なダークXMがなかったため、ラボ内のポータルからのカオティックな流れを増大させようとしていたのだ、と答えた。
カオティックマターとエキゾチックマターが併用して使われるという考えが紹介されたのは、これが最初ではない。2013年10月、リントン=ウルフは自作のダークXM兵器をローランド・ジャーヴィス( Roland Jarvis )に対して使った。それにより13マグヌス・アノマリーが始動し、ポータルからジャーヴィスが復活したのである。
それよりも新しい発見としては、アバドンの期間にジャハーンがグスマンの邸宅を襲撃したときのことを描いた「盗賊(The Thief)」文書の一部がある。ここで、原初のアーティファクトは「エキゾチックマターまたはカオティックマター、もしくはその二つのちょうどいい量の混合物」を必要とし、その可能性を秘めた混合物ができあがったとき、活性化したアーティファクトは「数多くの別次元への扉を開く鍵……比類のない力を持つ兵器……意識を運ぶもの、そしておそらくはそれ以上のもの」となったのである{10}。
さて、シミュラクラを作るために必要な第三の、そして最も重要なものとは……死である。シミュラクラになるべき人は、ネストポータルの近くで死ぬ必要がある。
ハンクはシミュラクラになる過程の代表例といえるが、IQテックリサーチ社( IQTech Research)のための任務遂行中にアフガニスタンで射殺された。この投稿の参考文献リストにあるノミヌスの映画脚本にハンクの最後の瞬間が書かれている{11}。また、この元投稿のアルバムには「Ingress: Origins」のページも入れてある。
特性/能力
シミュラクラを誰が使い、どのように作るかはわかった。次の疑問は「なぜ」である。人はシミュラクラになることによって何が得られるのか。
第一に、シミュラクラになることによって、一種の不死者となる。2016年11月24日、エドガー・アラン・ライト( Edgar Allan Wright )はこのように語った。「シミュラクラが損傷したとしても、超次元的存在であるため、その損傷は時を超えて原型に〈同調〉する。チューリッヒ駅の事件後のジャーヴィスの肉体から、このように推測している。もっとも、他の理論もありえるだろう」
これによれば、シミュラクラは傷ついたとしても致命的にはならない可能性がある。
この断片的な知見からの臆測でしかないが、シミュラクラがXM構造体であることから考えると、シミュラクラは地球上のポータルネットワークやエキゾチックマターの流れに対する独特の感受性を持っているのではないだろうか? ポータルの近くではどのように感じ、どのような経験をするのだろうか?
再帰
いわゆる不死性を与えられたシミュラクラは、致命的な損傷を受けたとしても生き延びるが、それでも危険にさらされる。XM構造体は時間が経つにつれて記憶が不安定化し、1331日後にはもはやその形をとどめることができず、再帰(リカージョン)という事態にさらされねばならない。そのとき、構成された肉体は、不安定状態からリセットされる。
この際の危険として、この1331日サイクルの間に蓄積された記憶は抹消され、肉体を捨てたときの精神状態に巻き戻るということがある。
危険はあるのだが、この危険に備える方法があるということに注目するのは重要だろう。ハンクはいろいろな人物、たとえばリントン=ウルフ、アズマティ、ナイジェル・モイヤーに加えてエージェント有志と協力して、自分の人生における特別な場所からクロス・プレインズの集中点へのポータルリンクを作って、記憶を保持しようとした。{12}
これを書いている現時点でわずかな情報しかなく、少々わかりにくい方法だが、個人の記憶を保存できる「ヴォールト」という未知のXM構造体もある。{13}
戻すための方法といくつかの臆測
シミュラクラ状態をひっくり返す方法は2つあるようである。
第一は、再帰(リカージョン)アーティファクトを手に入れることである。これは17個から成るXM構造体で、その大部分またはすべてを手に入れて活性化させることで、シミュラクラを人間に戻せる可能性がある。
第二の方法は、シミュラクラの元の肉体を含むネストが破壊され、シミュラクラがそのネストに近いところにいる場合である。アズマティはハンクが中にいる状態でアフガンのネストを破壊したため、ハンクはシミュラクラであることをやめ、人間に戻った。{14}
結論
これは、シミュラクラについて最も広範なまとめになっている(とうれしい)。これは生きたアーティファクトとなるようにしたい――つまり、シミュラクラに関する新しい情報が公開されたら随時更新していきたい。
シミュラクラはXMの世界における特殊で途方もない現象である。その発見については、ナイアンティック研究者すべてによるものだ。
参考文献リスト:
{1}-Underarcated; college transcripts between Calvin and Johnson which would lead to Calvin selecting him for the Areciebo study: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/62MWByfPmrE
{2}-Calvin 13MAGNUS memo- https://plus.google.com/+NianticProject/posts/W3iv7rQXAeH
{3}-13MAGNUS NOMAD episode feat. Dr. Schubert: https://youtu.be/Q46_58xAr8s?t=1m56s
{4}-Hank rememebering seeing Jahan- https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/57Yvy6R8cZc?sfc=true
{5}-Shonin Ceremony: https://youtu.be/Of4MnlEEb1I?t=1m16s
{6}-Omnivore intercept about Jahan in Persepolis: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/U3Gi6t1gyV6
{7}-ABADN map: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/gLpdb5eUoLe
{8}-Ingress Report, Sept. 03 2014. Start of Hank recording: 5:48- https://youtu.be/UiyvXZ1pzb8?t=5m48s
{9}-Hank G+ post regarding his conversion into a simulacrum: https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/aU9Ri1Pb8PT
{10}-The Thief page: https://storage.googleapis.com/truthseeker/TheThief/ds7droorkhq9m352uyl5xiqtfdaoaxrg04y2ie4e.png
{11}-Nominus screenplay: https://plus.google.com/+NianticProject/posts/L9V4tDebpBd
{12}-Hank Johnson Link Operation- https://plus.google.com/+NianticProject/posts/X2nWZN9zrLN
{13}-Vault: https://plus.google.com/+HRichardLoeb/posts/8CEHTVBRBdn
{14}-Hank confirming he is human- https://plus.google.com/+HankJohnsonNomad/posts/Zr4TGJKm9Go?sfc=true
日本語訳:2016年12月6日 G.W.ハッポー a.k.a. Agent GreyWagtail
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