シミュラクラに関して、またグリフメッセージの理解を深めるためにも、ぜひ一読して欲しい考察です。


シミュラクラに関して、またグリフメッセージの理解を深めるためにも、ぜひ一読して欲しい考察です。

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シミュラクラになるためになぜいちいち「死」ななければならないのか ~ シェイパーグリフからの一考察 #Ingress

はじめに
この論考は、Ingress Advent Calendar 2016の12月22日分の記事である。 #ingadv2016
http://www.adventar.org/calendars/1873

イングレス世界において、かつてナイアンティック計画に関わっていたものの、現在もストーリーに関与している登場人物は、ほとんどが生身の人間ではなく、シミュラクラという存在である。言いかえれば、一度死んだ人間が、XMによる肉体を得て復活したものである。

最もわかりやすいのはジャーヴィスであろう。彼はチューリッヒ駅で射殺されたはずだが、その後、シミュラクラとして復活した。しかし、彼だけでなく、たとえばデヴラ・ボグダノヴィッチもシミュラクラであったことが発覚している。

今回の論考は、このシミュラクラについての一考察である。その結果として、テクトゥルフがなぜクルーとスザンナ・モイヤーを取り込む必要があったのかについても明らかになると考える。

シミュラクラとは何か

シミュラクラについては先日、Fev Gamesのライターでもあるエージェント Mustafa Said​​ (ムームー)によってすばらしいまとめが投稿された。それを私が日本語訳したものがあるので、一読されたい。
https://plus.google.com/+MustafaSaid/posts/X8ziC6zMnsA 原文
https://plus.google.com/+GreyWagtail/posts/RBQUGGJsHz2 翻訳

さて、シミュラクラとはどういう存在か、改めて簡潔にまとめておこう。

(1) シミュラクラになる人物は死んでいなければならない。
(2) シミュラクラになった人物は、肉体的な損傷を治す力が異常に強い。無敵の存在になる。
(3) シミュラクラになった人物は、1331日ごとに記憶をすべて失い、死んだ時点に巻き戻される。ただし、それを防ぐための手段を講じた者もいる。
(4) シミュラクラから元の人間に戻った者もいる。たとえばハンク・ジョンソン。
(5) 13マグヌス(=エンライテンド側)も、アンチマグヌス(=レジスタンス側)も、シミュラクラ形成に関与している。
(6) ハンク・ジョンソンは13マグヌスの力によってシミュラクラとなった。「ネストポータル」という特殊なポータルのそばで死んだ者に対して、エキゾチックマター(XM)およびダークマター(カオティックマター)を作用させてシミュラクラ化したものと思われる。
(7) ジーク・カルヴィン博士は、高等生物学的次元増加結節点(The Advanced Biological Augmentation Dimensional Node)、すなわちABADNという装置によって、ナイアンティック研究者をシミュラクラとした。これはアンチマグヌス=レジスタンス陣営によるものである。

明らかになっていないことは多いが、なぜシミュラクラになるには死ななければならないのか、ということについて、シェイパーグリフから推測してみたいと思う。

シェイパーグリフの人間観

Ingress世界におけるシェイパーグリフそのものの説明は省略する。

現在、私はシェイパーグリフ文法およびコーパスの解析を進めている。その詳細は追って公表することができると思うが、その中にはOperation: Essex(※エドラー・アラン・ライト博士と一般エージェントが協同してイングレス世界の謎について研究・調査しているグループ)で共有されている見解に反する部分もある(たとえば、シェイパー陣営に存在しない概念のグリフはナジア由来である、といった見解に私は賛同しない)。それはさておき。

グリフ文を調査する過程で、グリフ文で「人間」はどのように描かれているかということがかなり明確になってきた。その特徴について挙げていこう。

まず、人間は3つあるいは4つの要素からできている。これをグリフ文から見ていきたい。

- MIND BODY SOUL PURE HUMAN
「左ダイヤ・パンツ・右ダイヤ・b・ホームベース」などと覚えている人もいるかもしれないが、この文の意図することは明確であろう。「意識+肉体+魂=純粋な人間」と読み取れる。つまり、人間は脳による思考や感情といった意識、物質的な肉体、そして「魂」を組み合わせたものである。
類似文に「IMPROVE BODY MIND SOUL」(肉体・意識・魂を強化すること)がある。

- ESCAPE BODY MIND SELF WANT
この文は「肉体・意識・自己の(利己的な)欲望から逃れること」もしくは「……自我および欲望から……」となる(私のグリフ文法論によれば、動詞から始まる文も命令文として解釈しない。グリフ文は英語ではない)。これはかなりエンライテンド的な、言いかえれば仏教的なニュアンスを帯びた文であるので、「肉体と意識と煩悩から逃れること」と解してもいいだろう。おそらく、このあとに「ENLIGHTENED」が来ることで六文字文が完成するのだと思われる。

SELF+WANTなのかSELF WANTなのかは今回は議論しないことにして、いずれにしても「SOUL」がここには含まれていないことに着目したい。つまり、我々が覚醒に至るとしても、魂からは逃れなくていいのである。では、SOULを含む文を見ていくとしよう。

- SOUL REBEL HUMAN DIE
この文は、従来、「魂が反乱を起こせば人間は死ぬ」等と解釈されてきた。しかし、私は「魂は、人の死に逆らう」すなわち「人が死んでも魂は死なない」と解読できると考える。輪廻転生的な考え方ともいえるし、キリスト教的な「不滅の魂」ととらえることもできるが、いずれにしても唯物論的な「人が死んだら何も残らない」という考えとは異なる思想が描かれている。

ここまでのところをまとめると、人間の本体としての魂は死後も残るが、肉体や意識(記憶)等は失われるかもしれない、ということだ。類似文として HUMAN SOUL UNBOUNDED (人の魂は無限である)が挙げられよう。

これ以外にも、魂についてグリフ文からわかることをまとめていこう。

- STRUGGLE IMPROVE HUMAN SOUL - 奮闘することで人の魂は強化される
- JOURNEY INSIDE IMPROVE SOUL - 内的な探索を行うことで魂は強化される
- DESTROY LIE INSIDE GAIN SOUL - 内面の偽りのものを破壊することで魂が得られる
- TRUTH NOURISH SOUL - 真理は魂を養う
- HUMAN SOUL STRONG PURE - 人の魂は強くて純粋である
- GAIN TRUTH OPEN HUMAN SOUL - 人の魂を解放することにより真理が得られる
- LESS SOUL MORE MIND - 魂が減ると意識が増える(魂と意識は相容れない存在であるということがわかる一文)

人の魂は真理と深い関係があり、人間を構成する他の要素は真実とは相容れないものである、という考え方が伺われる。そして、魂こそが我々の本体なのだ。

※注:自分が自分だと思っているもの(グリフでいうSELF)は偽りのものに含まれるようである。(AVOID PERFECTON STAY HUMAN SELF=人間の自我をとどめることは完璧さから離れることである。DISTANCE SELF AVOID HUMAN LIE=自我から距離を置くことで人の偽りのものを避けられる)。SOULはSELFとはまったく別のものなのだ。

シミュラクラと魂

さて、ここでシミュラクラの話に戻りたい。私の結論は、「XMで肉体と意識は作れるが、魂だけは新たに作り出すことができない」ということだ。

シミュラクラでは、XMによって肉体が構成されている(もちろん、XMとダークマターの混成かもしれないが)。つまり、肉体はXMを使った技術または儀式で作り出せるといえる。

デヴラの意識はヴォールトというところに保管されているという。台南市では、デヴラの意識の断片を捜索するイベントも行われた。つまり、デヴラの意識(=思考や記憶)の部分は、1331日周期で失われてしまったりするものの、何らかの手段で保存・維持可能ということになる。

しかし、魂だけは新たに作り出すことができないと考えるとどうだろう。言いかえれば、魂の入っていないクローン(肉体と記憶のみを持つもの)が作れたとしても、それはシミュラクラとして(つまり、それまで生きていた人物の復活した姿として)は存在しえないということにならないだろうか。

だから、シミュラクラ化するには、一度死んで、肉体と意識を捨て、その魂をシミュラクラとしての新しい肉体に移し替える必要があるのだ。そのための技法は、ネストポータルにおけるエンライテンドの儀式であったり、ABADDNにおけるカルヴィン博士の技術であったりするかもしれないが、いずれにしてもその近くで死んだ者の魂を取り込む必要があるのではないか。

グリフ文の言う「純粋な人間」とは「シミュラクラではない人間」のことではないか。純粋な人間は、肉体と記憶(意識)と魂でできている。シミュラクラは、XMによる肉体と、1331日で失われる記憶と、人間の輪廻の主体としての魂でできている。だからこそ、シミュラクラは本人であるとも言えるのである。もしすべてが人造物=コピーであれば、本人とは言えないはずだ。

ADAとテクトゥルフ

ここでADAとクルーの関係に思いを馳せてみよう。クルーは一時期ADAに乗っ取られ、レジスタンスのリーダーのように見られていたことがあった。

ではなぜADAはクルーと一体化しなければならなかったのか。そして、ADAはクルーの意識を制圧し、クルーを乗っ取った状態となったが、なぜそのようなことが可能であったのか。そして、ADAと分離したクルーが戻ってきて、アコライトによる治療を求めることになったのか(アコライトの目論見は別として)。

ADAは人工知能であり、魂を持っていないから、と考えれば辻褄が合うように思われる。ADA/TruthSeekerには意識があるといってもいいだろう。肉体は特に必要としないのかもしれない。しかし、魂は有さない。だからクルーを乗っ取ったのだとしたら?

この考え方を延長すると、テクトゥルフになぜクルーとスザンナ・モイヤーが取り込まれなければならなかったかということにも答えが出せるのではないかと思われる。つまり、テクトゥルフ・ディー・グロッケには、魂が必要だったのだ。それも、一つではなく複数の魂が。

結論

XMによっても「魂」を新たに作り出すことはできない。それゆえ、シミュラクラがある人物の復活したものとして生きるためには、死者の魂が必要なのである。また、もともと魂を持たない存在(ADA、テクトゥルフ)がさらなる力を得るには、人間の魂を取り込む必要がある。

以上が、イングレス世界のストーリーと、グリフ文から導き出した私の結論だが、皆さんはどのように思われるだろうか。

G.W.ハッポー a.k.a. Agent GreyWagtail


明日はSANZAIさんのポータル写真追加のすすめです。自分もSANZAIさんへの対抗意識でポータル写真申請するようになったので、興味のある話題です。

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