【Via Noir】死への誘い【REH】

【Via Noir】死への誘い【REH】
#ViaNoir アノマリーを目前に、ここ数日奇妙なメディアが出現しています。眼鏡の男性が何かを朗読している、モノクロのフィルム。
動画のタイトルは今日までに「N」「O」「I」…おそらく明日は「R」が出るのだと予想されます。

朗読の声から察するに、眼鏡の男性はハンク・ジョンソン、朗読しているのはロバート・E・ハワードの「The Tempter(誘惑者)」という詩です。全文はこちら。
https://goo.gl/RQR9a6
Portal:Robert E. Howard/Selected poem/5 - Wikipedia

取り急ぎ和訳してみました。
原文では韻を踏んでいたりしていますが、そこまで再現するのが非常に難しかったので、あくまで大意ととらえてください。

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誘惑

だれかが私の肩を叩いた
だれかが囁く「ついてきなさい、
「人々の世界を置き去りにして、
誰もあなたを見つけられないところへ
ついてきなさい、私に従うのです
暗闇の、静寂の海へ、
怒りのない世界の嵐;
時代が夢と過ぎ去るところへ、
ページを繰る時を気にかけず、
ただ、私についてきなさい」

私の魂はその声に導かれる
それは囁く「私を自由にして
「私はこの戦いに疲れた、
この人間どもの世界の戦いに、
この虚しいノイズとお喋りすべてに
あなたが私に負わせているものに」
私は座り込みじっと考える
私が費やしてきた人生について
私がさまよってきた道について
決して自由ではなかったと

「あなたは誰?」と幽霊に訊ねた
「私は憎悪と傲慢を癒やすもの
私は富めるものと貧しきものの友、
私は始まりであり終わりでもあるもの、
私は迷える母子を導くもの
しかし人々は私を自殺と呼びます」
私は潮流を進む事に疲れた、
世界の流れに疲れた、
私は休息に誘われている
彼の花嫁となるために

広がる影の光景の中
通り過ぎてきた人生の戦いと揉め事
そして私の魂は新たな活力へと引かれる、
巨大に膨れ上がる幽霊の姿、
私をゆっくりと銃爪へ導くように、
世界が遠ざかってゆくのが見えた
霧の向こうにかつて来た古い時間、
輝く雲は私を乗せ取り巻く、
私の魂は滑ってゆく、滑ってゆく、
影から日向へと

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ハワードの母親は長い間結核を患っており、その看病のためハワードは人生の殆どを故郷であるクロスプレインズで過ごしたと言われています。当時まだ結核は治療法が見つかっておらず、母親が回復の見込みのない昏睡に陥った直後に、ハワードは自宅近くでその人生を自ら閉じてしまいました。
この自殺と絡み、彼の精神状態はかなり不安定だったのではないかという議論がなされています。

ハンク・ジョンソンは以前からハワードが何処かでグリフを見たのではないかと調査を続けており、
https://plus.google.com/+MailEater_White/posts/Nc1zZur6w3r
最近になってH.P.ラヴクラフトとの合作と思われる文書が見つかったりと再び注目が集まっているところですね。
http://ingress.lycaeum.net/2016/09/20160928-165840.html

ハンクがこの詩を取り上げた意味とは、いったいなんでしょうか。

#ingress #backstory_jp

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