【Ingress言語学調査】VIA NOIR


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【Ingress言語学調査】VIA NOIR

次のアノマリーの名称が「VIA NOIR」であろうという情報が流れています。前回のアノマリー「VIA LUX」については、これがラテン語で「光である道」(⇒「光の道」)であることを解説しました。

https://plus.google.com/+GreyWagtail/posts/1vF9ctdwqS4

その後、アコライトも「the way of light」と記しており、この解釈は正しかったと思われます。

http://investigate.ingress.com/2016/08/25/message-from-acolyte-to-the-enlightened/

英語やフランス語でviaは前置詞になってしまうので、「光経由で」みたいな訳語となります。Viaが名詞であるためには、これはラテン語でなければなりません。

さて、今回の「Via Noir」ですが、Noirはあきらかにフランス語で「黒/黒い」もしくはそこから派生した「闇」といった意味の言葉です。ラテン語にNoirはありません。では「Via Noir」全体がフランス語として解釈されるべきかといえば、Via Lux(光である道)に対応すると考えると厳しいものがあります。

ここでNoirの語源に思い至ります。フランス語noirの語源は、ラテン語のnigerです。これはもともと「光沢のある黒」を指す言葉ですが、Via Niger (ウィア・ニゲル)であれば「黒である道」⇒「闇/影である道」と訳すことが可能になります。

ここに隠されていたラテン語nigerと一字違いの名前を有する重要な人物がいることに、皆さんもお気づきでしょう。そう、失踪して安否不明の状態にあるスザンナ・モイヤーの父、ナイジェル・モイヤー(Nigel Moyer)です。実は、Nigelという英語名はラテン語でのnigellusから来ていますが、これもまたnigerが語源となっています。

したがって、今回のアノマリーが「ナイジェル・モイヤーの道」でもあることは言うまでもないでしょう。

ところで、「影」と「道」という言葉から、私はロジャー・ゼラズニイの「真世界アンバー」シリーズを思い出します。R.E.ハワードとH.P.ラヴクラフトの合作が登場するこのIngressの世界において、ゼラズニイもまたセンシティブの一人として関わってくる可能性はゼロではないと思います。

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