P.A. シャポー(P.A. Chapeau)

Originally shared by Itonaga “Siel Dragon” Naohiro

P.A. シャポー(P.A. Chapeau)
2016/08/14 16:07:05
オブシディウスとシビュラとの旅路は終わりを迎えたようだ。最後に二人が垣間見たものは、両陣営のエージェントたちが何かしらの祝祭でポータルを構築する奇妙な光景であった。

内容:

「我々は巨木の生え並ぶ森に立っていた。初めて赤髪の女を目にした地とよく似た場所だった。我々の周囲には群衆の姿があった。緑や青の装束を身にまとう数多くの人々だった。炎が焚かれていた。かつて私が一介の探検家であった頃の隊商を思い起こさせるような野営地であった。見知らぬ音楽が奏でられていたが、演奏者の姿は見当たらなかった。我が旅地で耳にしてきた如何なる音楽とも異なる奇妙なしらべであった。ある者は踊り喝采し、またある者は木材や金属、あるいは自然のものとは思えぬ光を発するもので像を造っていた。彼らは幾多の刻と場所で私の見てきたグリフをえぐり描いていた。その理由は理解できぬが、全く異なる刻と場所であるにも関わらずだ。

「奴らは何を造っているのだろうか」と私が訊ねると、シビュラは「リーミナを造っているのですよ。成し遂げた暁には、彼らはその力の恩恵に浴し、偉大なるビジョンを得ることになるでしょう。御覧なさい、あの女性の肌を。」と言って、緑色の装束に身を包むひとりの女を指さした。女の身体には、火傷や奇病でできるような小さく黒ずんだ傷があった。

「あれこそリーミナに秘められし力に触れた者の証です。あの女性は誇りに思っていることでしょうね。あなた方にとっての戦場で受けた傷のようなもの、あの女性はリーミナに精通していることでしょう。リーミナの一部を刻み込んでいるのです。」

次の瞬間には、我々は緑豊かなブリタニアの田園地帯にいた。野生の花々の香りが辺りを満たしていた。遠目には古のストーン・サークルがあった。馴染み深い世界へと我々は戻ってきていたのだ。そして危険も感じ取っていた。シビュラもそうであったようだ。「シュファクスがいますね。」

それが実在のものであったかどうかはわからないが、我々は数々の地を巡り、数々の物事を見てきた。ステュクスの大河の亡霊船頭であったかのようだ。虚実を見分けることなど到底困難なことだ。

P.A. シャポー

#InvestigateIngress
http://investigate.ingress.com/2016/08/14/the-festival/

コメント

  1. してみると、リーミナというのはポータルの昔の言い方?

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